対話は二者の logos が影響し合うことを表します
対話は二者の logos が影響し合うことを表します
行岡 対話です。プラトンが描くように,言葉を用いた対話で共通了解を紡ぎ出すことはできるはずです。「“正しい判断”はこれ」という絶対性より,「これが妥当」だと参加者の共通了解をめざす姿勢が読み取れるという,一流のカンファレンスの重要なもう一つの特徴につながります。優れたカンファレンスは,勝者を決めるものでも正しさを競い合うものでもなく,「納得を確かめ合う」共同作業のようなのです。言葉だけで合意を得ることは容易ではありませんが,言葉があるからこそ「これは本当だ」という深い納得を分かち合えます。私はこれを「納得を確かめ合う言語ゲーム」と表現しました。 南学 対話はギリシャ語でdialogos。2者のlogos(言葉,論理,理性)が影響し合うことを表します。対話や言葉を信頼し,納得へ至ることをめざす姿勢は,哲学に通じる部分だと感じました。